20年前に、日本のことを真剣に考えているある方からいただいた本。福田歓一が師を語るスタイル。
「日本の政治思想のことを知りたければ、僕は丸山眞男を読むけど」と。
本棚に埋まっていたものを引っ張り出してきてみた。
なるほど。
20年経ち、日本は彼が懸念していた以上の状態になった。これを予期して、哲学書から何かを得て、日本を良くしたい、と彼は純粋に願っていたのだろうし、今もきっとそうしているんだろう。

自分の頭で考えること。当たり前のことだけど、弱い気持ちや惰性でそれを避けてしまう私たち。
「すべてについて何事かを知り、あることについてすべてを知る」J.S. ミル
丸山眞男のお気に入りの言葉だったらしい。